[携帯モード] [URL送信]
日常
-----鳳視点-----

「こんにちは」

いつも丁寧に挨拶してくれる彼女。
大きめの制服を身に纏って、おどおどしている姿がなんとも可愛い。

「こんにち「あ、花子だ〜!元気〜?今日もかわEね」…」

「きゃっ」

ジロー先輩が彼女を抱き上げる。

「一緒にお昼寝しに行こ」

抱え上げられて恥ずかしそうにばたばたしている彼女だけど、テニス部で鍛えられているジロー先輩にとって、そんな抵抗は意味がない。

俺は先輩が羊の皮を被った狼だと言うことを知っているから、この状況を見過ごせない。

「せんぱ…」

花子から助けてという視線が送られてきたので、俺はジロー先輩より高い位置から花子を抱き上げる。
そしてそのまま地面に下ろしてあげた。

「あ、ありがとうございます!」

「えーもう、邪魔しないでよ鳳〜!」

ジロー先輩に小声で伝える。

『花子に悪戯するつもりなのは分かってますよ。花子が無知なのをいい事に!』

『ちょっと触るだけじゃん!鳳に関係ないC〜』

『それがだめだって言ってるんですよ!』

「あの…先輩、私、生徒会の会議があるので失礼します」

にこっと笑って、会釈をして立ち去る花子。

「うん、また後でね」

「ばいばーい」

普通に歩いている後ろ姿すら可憐だ。
みんなに愛されている俺たちの妹のような存在の彼女は、跡部先輩が溺愛している従姉妹です。

[次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
無料HPエムペ!