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そうだ 年賀状を送ろう(ノジヘジ番外)
(※ノジヘジ番外)



千手氏が愛犬と元気いっぱい戯れる年賀状が届いた。


「ウッ……これは……」


凄まじい苦悶の表情で千手氏からのキスを受ける友犬に同情する他ない。
見た瞬間、絵面のエグさにのけぞってしまったが、よくよく見ると顔や耳が驚くほど
「嫌だ……」
と表していて、なぜこんなにオモシロさを感じるほど嫌がっているのに、この写真を年賀状にしたのだろう。不思議でならない。

もしや、ちゃんと犬に見えていれば、然程嫌そうには見えないのだろうか。

そのようなことを考えているうちに三が日は過ぎ、今年初めての受診日を迎えた。


「そういえば、兄から年賀状は届いたか」


つつがなく診断を終えた後に、いつも以上に真剣な顔をした先生に訊ねられる。

何事だろう。


「ええ、届きましたが……」


先生に合わせて真顔で応えると、先生は静かに目を閉じ、深呼吸をした後に震える声で


「……ふ、……あいつ」
「……、………、………すごく嫌がっていたな……」


やっとの思いで言い切った後、噴き出した先生は過呼吸寸前まで笑い狂った。

どうやら思いのほか、笑いの沸点が低いらしい。



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20180101



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