REBORN
そんな君でも、好きな…んだ!! (了ヒバ)
暑い。暑い。暑い。
どうして僕がクーラーもない部屋で仕事しなきゃいけないわけ?
一刻も早く校長にでも教頭にでも訴えて、クーラー直させなきゃ。
草壁にクーラーを直せるスキルはあるかな…?後で聞いてみよう。
とりあえずサウナの様な応接室から出て、風が来る場所を探すことにした。
こうなると、逆にグラウンドの方が涼しいかもしれない。
しばらくして、体育の授業如きではしゃいでいるあの草食動物と、爆弾男と、野球部を横目に、僕は静かな中庭に向け歩き出した。
「きょ〜〜〜くげ〜〜〜んっっ!!!」
そう静かなはずだった。普段は。こんな怒声が聞こえるはずもなく。
……なんでこいつがこんなことろにいるわけ?
僕は気付かれない様に、見なかったことにしてその場を立ち去ろうとした。
しかし
「おぉヒバリじゃないか!!何をしているのだ!?こんな所で」
「…涼しそうな場所を探してるの」
「おぉそうか!!どうだ!?ここは涼しいか!?」
「たいへん暑苦しいよ。すごく蒸し暑い。誰かさんのせいでね」
「ん?なんだ?それは?まさか俺のせいだとでも言うのか?」
「へぇ…珍しく察しがいいね」
「ではお前もどうだ?一緒に」
「…は?」
「だからな…お前も一緒に修行しないかと聞いているのだ。ちょうどお前と手合わせしたかったしな」
「いや…だから僕は涼みに来ただけだって言ってる…」
「まぁまぁよいではないか!!俺は今ココにいて、お前と会えたことがすごく嬉しいんだぞ!!」
(キュン)
「わっ、わかったよ…!!ケガで済まなくても知らないからねっ!!」
「おぉ心得てる!!」
この暑苦しい中、こんな暑苦しい奴と、暑苦しく手合わせしてるなんて…まったく僕も大概だね。
まぁいいや。
これが終わったら…校長室でも空けさせて、二人で涼みに行こう。
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