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リクエスト企画
 ー 02 ー 
「いっ…!痛てえだろ!おい、松波…!」

手首どころか骨まで締めつけられ、邑史はその痛みに苦言を述べる。
だがどれだけ抗議しようと黙ったままでいる松波に、不安が膨らんでいった。

(神原にキスされたところ…見られたよな…?)

神原は邑史の制服姿を見に高校まで来たと言っていたが、本当は松波との仲に荒波をたてるのが目的だったのかもしれない。
最後に色惚けするなと言って帰っていった彼は、邑史が松波と付き合っていることに気付いている節があった。

「つっ…!」

邑史は両肩に衝撃を受け、顔をしかめる。
そうこうしているうちに校内へ連れ戻され、邑史は一階階段の裏スペースで壁へと乱暴に押しつけられた。
制服ごしに伝わる鉄筋の壁は冷たく気持ち良いが、手加減なく両手首を押さえる松波は冷や汗が出そうなほど狂気に満ちていた。
こんなにも怒りをあらわにする彼は、初めてかもしれない。

「松波…、落ち着け…!さっきのは神原がいたずらで…!」
「へえ…、総長のくせに、いたずらなんかされるんですか?随分みっともない総長なんですね」

常ならば文句の一つも言ってやりたいところだが、松波から発せられる冷気に口を閉ざした。
怒りに燃える彼になにを言ったところで、火に油を注ぐだけであろう。

「俺の目の前で…、校門前には他にも生徒がいたのに、よくも見せつけてくれましたね」

地を這うほどに低い声である。怒りにとらわれた彼は、邑史をどうにかしたくて堪らないようだ。
さすがの邑史も身の危険を感じ始めた。
ケンカならば応戦のしようもあるが、恋人である松波とは日々他のことで愛を確かめあっている。
――セックスだ。

松波が顔を近づけ、唇に息が吹きかかる。
空気に艶が含まれ、邑史はやはり…と肝を冷やした。

「毎日可愛がってるのに、先輩には自覚がたりなかったみたいですね」
「じ、自覚…?」

これから起こりうることへの恐怖から、邑史の声音は弱々しくなる。

「そう。あんたが俺のものだっていう自覚だよ」
「ンンっ…!」

邑史は乱暴に唇を塞がれ呼吸ができなくなる。
舌をねじ込まれ、息もろとも口腔を掻きまわす松波に、邑史の本能はやばいと告げていた。

「ちょっ…と!待て…!」

唇を離されるとともに、首筋へ顔を埋められ股間が熱くなる。
松波は邑史の弱いところを知っている。
体は彼に逆らえなかった。

「先輩のチームの人たちは、こんな乱れた姿を知らないんですよね?今度見せつけてあげようか」
「な…に、バカな…こと…、ア…!」
「そうすればもうあんたに手をだしたりしないでしょ」

そんな日には、邑史は総長としての沽券を失ってしまう。本当かウソかもわからない話に心を揺さぶられながら、抵抗しようという理性とは裏腹に、体は柔らかくとろけていく。

いつの間にかはだけられた制服が開かれ、あらわになった胸へと松波が吸いついた。

「あ…、やっ…!もう…これ以上…は…!」

乳首を舐めまわされ、舌で押しつぶされる。歯を立てられればジン―とした快楽とともに、先っぽが雫で滲んだ。

「ダメですよ、やめない。これは他の男とキスしたお仕置きだから」


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あきゅろす。
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