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マイ☆レジスタンス
02
「やあっと終わったぜ」

タクトは首を回し、学生寮の自室へ戻る最中だった。
時刻は夜の零時近い。エイドから今日の勤めの終了を言い渡され、彼の部屋から退室してきたのだ。

主人に寄っては寝付くまで従者を置くのもいるが、エイドに限ってそれはない。
そんな時間まで野郎の顔など見たくないということだ。それはタクトも同感なので、負い目もなくさっさと退室するのはいつものこと。

エリート、従者に寮の消灯時間は関係ない。エリートが赤と言えば空を赤だと言い切るほど、世間においてエリート達は別次元を生きている。

しかし寮則で定められた消灯時間は過ぎていた。
廊下にタクト以外の人影はなく、それを気に留めていなかったのだが。

(ん…?)

今日はいつもの帰り道とは違った。
人の気配を感じ、タクトは立ち止まる。
それを待っていたかのように、前方の曲がり角から私服姿の少年達が現れた。

「ヒマか?ちょっと顔貸してくれねえか」
「…見た顔じゃん」

タクトに声を寄越してきた相手に見覚えがあった。
今日の昼間、ナリの鞭から生徒を救った男だ。

(従者の俺に声掛けてくるなんて、良い度胸だねえ)

タクトは感心するとともに面白くなる。
従者はいわばエリートの持ち物。エイドの許可なく身勝手な行動は許されない。だがこの男は、その常識をくつがえすつもりらしい。

「無言は了承ってことで良いんだな」

男は顎を反らし、仲間に合図を送る。
タクトはたちまち周囲を固められ、無抵抗なまま目隠しをされた。

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あきゅろす。
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