さらっと 「なまえの髪ってほんとに綺麗だな…」 静かなキューティクルを持つ、黒くて長い髪に顔を埋めて言った。 「や、デンジの髪のほうがキレーだよ…。いいなぁ、金色!」 「そうか?」 「うん!サラサラだし、光に当たると眩しいくらいに光るし!!」 大きな目を細めながらそう言われると、今まで気にも止めなかったこの髪がとても誇らしく思えた。 「俺はおまえの髪のほうがいいよ。髪だけじゃなくて、眼も、肌とかも、全部好きだけど。」 「ありがと。自分で言うのもなんだけど、眼の茶色は好きなんだよね。」 はにかみ笑いを見て思う。 茶色だから好きなんじゃなくて、お前のだから好きなんだよ。 「じゃあさ…」 俺は、こいつが羨ましがる金色が映った眼を見て言った。 「金髪で茶色の眼の子供、欲しくない?」 (それって、つまり……) (そ、プロポーズなんだけど?) |