『同趣味』SS・西野コンビ中二編1
『同じ趣味、違うアイツ』から、久野君SS第二弾。中二編!
***
こんにちは、キューちゃんこと久野です。
幼なじみのシンちゃんとゲーセンでちょっと遊んで帰ろうとしたら、他校の生徒に阻まれました。
「最近、お前ら調子に乗りすぎだぜ」
この間シンちゃんがボコッたヤツと同じ制服だね。
「西山、面倒だから適当に撒いて帰ろうよ」
「だなー。ったくウゼェよな。頭数揃えねぇと喧嘩もできねーヤツはよ」
「うっせぇ、このチビが!」
「ハ? チビっつったか? チビっつったよな?」
あー……はい。これはガチンココースだね。
シンちゃん、世界一格好いいけど、ちょっと身長は伸び悩んでるから。今じゃ俺より10センチは小さいから。チビは禁句。
それにしても、いくらなんでも人数が多いよな。
いきなり始まった大乱闘。
取り立てて強くもない俺は、シンちゃんの背後から襲おうなんていう美学のないヤツを蹴り飛ばすので精一杯。さすがのシンちゃんも肩で息をし始めた。
――その時。
いきなり輪の外側から不良が一人が吹っ飛ばされてきた。
ギョッとしてそっちを見ると、ひときわ目立つ白い頭。
中1の頃からでかかったけれど、この1年でまた随分と背が伸びて、人垣の向こうにいても頭が見える。
「せ、芹沢?」
[*prev][next#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!