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『同趣味』無自覚編
 今回は『同じ趣味、違うアイツ』四章が終わった後の話です。

***

芹沢(以下、芹)「はぁ……」

太田姉(以下、姉)「ため息をつくと幸せが逃げちゃうわよ、芹沢君」

芹「何でアンタとまた二人なんだよ」

姉「そうよね、タカちゃんと一緒にいたいものね」

芹「おう」

姉「えっ?!(……今、完全に無自覚タカちゃんラブだったわよね! めっちゃ萌える!)」

芹「……何だよ」

姉「それにしても、芹沢君。タカちゃんの愛らしい姿を見て、ムラムラーっとかメロメローっとか、何かないの?! タカちゃんが拒絶しないギリギリラインでの甘めコーディネイト。私の力作だったのに……」

芹「最初、誰かわからんかった」

姉「それだけ?!」

芹「アア? あー、あと足が細せーなーと思ったな。毛も濃くねーし」

姉「ねー。思わず撫でくり回したくなるわよね、あのフトモモ!」

芹「……」←触りまくったのを思い出した。

姉「(赤くなった……あ・や・し・い☆)」

芹「とっ、ところでよ、どうしてアイツに普段からもっとちゃんとした服着せてやらねんだよ」

姉「本人、服に興味がないからねぇ。っていうか、タカちゃんが服で悩んでたのって今回が初めてだもの。芹沢君とデートだからじゃない?」

芹「で、デートじゃねーよ!」

姉「あら、そう。でも、タカちゃんは数日前からそれはそれは楽しみにしてたのよ? 感情の起伏がわかりにくい子だけど、芹沢君のこと、ほんと大好きだから」

芹「……っっ」

姉「あーあ。この絶好のお泊まりイベント、期待してたのにどうして何にもなかったのかしら。あのタイミングで押し倒してチューでもしてやれば、従順なタカちゃんはエロエロモードに……」

芹「ちょ、ちょっと待て。まさか……」

姉「(にっこり)」

芹「……」

姉「芹沢君ったら、意外と泣き虫さん♪」

芹「ギャアアアアアッ!」←芹沢、逃走。

***

 盗聴器や隠しカメラのひとつやふたつ、弟の部屋に仕掛けている可能性大のお姉様でした。

(2011.8.1拍手)

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あきゅろす。
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