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違うアイツ ☆
――プラットフォームの上へ出た時、車へ乗り込んだおれの顔をじっと見て「もうお別れになるかも知れません。随分ご機嫌よう」と小さな声で云った。
目に涙が一杯たまっている。
おれは泣かなかった。しかしもう少しで泣くところであった。
汽車がよっぽど動き出してから、もう大丈夫だろうと思って、窓から首を出して、振り向いたら、やっぱり立っていた。
何だか大変小さく見えた。
※夏目漱石『坊ちゃん』青空文庫より
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