戦国無双頂き物
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いつもと違う孫市。だけどすごく暖かくて、それが嬉しくて、彼の話に耳を傾けていた。
「…素敵だね」
「…ああ…」
恋愛小説にありそうな、綺麗な愛の話。
でもこれは、真実で。
どうして孫市が今日はこんなにおしゃべりなのか、全然わからないけど、でも彼の口から語られる本当に本当の愛の話は、私の心にスッと入り込んで大きなカタチになった。
いつもと違う孫市と、苦手なお酒のせいにして。
今日は、少しだけ前に出てみよう。
−そんな勇気がそっと顔を出した。
「−孫市にとって、愛ってどんなもの…?」
思い切って口に出した言葉は、本当はずっとずっと聞きたかったこと。
…口にしてしまえば、彼がもう私の所に来なくなってしまう気がして、怖かった。
−私は、あなたの「何」…?
二人の距離が近すぎるから、視線を思い切り上にする。
…整えられた髭と、長い睫毛。
…ずっと言えずにいるけど、やっぱり私はこの人が好きなんだって改めて感じ、ぎゅ、と腕に力を込めた。
−言葉の代わりに。
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