戦国拍手ログ
2005年クリスマス
【孫市と貴女】
「やぁ、俺の姫。今日はクリスマスだな…」
そういいながら、孫市はそっと名無しさんの髪を撫でる。擽ったそうに笑うその人に、孫市も眼を細めた。
「そういえば、サンタクロースはイイコの所にくるんだっけか…じゃあ俺は、すこぶるイイコらしい」
そういう孫市を、彼女は不思議そうに見る。
「…だって、そうだろ?君みたいな女神の元へ、俺を導いてくれたんだから」
そして二人は口付ける。ヤドリギの下で、甘く、長く。
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【慶次と貴女】
「すまない、待たせちまったかい?」
慶次が息せき切って駆け寄ると、名無しさんは少し睨みながらも嬉しそうに笑ってくれた。
「待たせて悪かったな」
そういうと、慶次は彼女の冷えた手を優しく包む。自分の手にすっぽりと入る小さな手から、冷えた肌の感触とは違った、柔らかな感情が流れ込んできた。思わず頬が緩む。
「そうだ、お前さんに渡すものがあるんだが…受け取ってくれるかい?」
コクリと頷く名無しさんの手に、小さな箱が納まるまで、あと少し。
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