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CITY HUNTER
番外編1
チェーン店の居酒屋で、撩は依頼人であるユミと飲んでいた。彼女は撩好みのもっこりちゃんではあるので最初の頃はいつものように対応しては香のハンマーに潰されていたのだが、ある夜、夜這いに失敗して簀巻きにされた際、香が肩を怒らせ窓辺から部屋へ戻った隙に窓から顔を覗かせたユミに、

『冴羽さん、香さんの気が引きたいだけでしょ?』

そういわれ、ニヤリ、と見下ろされてからは、どこか男友達のような感覚で彼女に接していた。まぁ、それまではいつも通り夜這いに覗きなどもしていたし、香の気が引きたいという理由だけでそれからも時々彼女にちょっかいは出していたので、最後まで香の警戒は解かれなかったが。

最後の夜、ユミが撩を飲みに誘った。聞きたいことがあるとのことだが、香がいると聞きづらいとのことなので、デートだと言って二人でアパートを出た。香が寂しそうな顔をチラリと見せたので心が痛んだが、ユミの聞きたいことが香に関することのようだったので、内心で謝りつつ玄関を出る。そして、彼女のチョイスで、ごく普通の居酒屋の、半個室のような場所で飲んでいた。

「冴羽さんて、香さんの下着をコレクションしてるってホントですか?」

ユミの直球のような質問に、撩は飲み掛けていたビールを噴き出した。

「ごふっ!…ユミちゃん、何言い出すんだよ〜」

そんな撩を見てケラケラ笑いながら、彼女が続ける。

「だって香さん、ブツブツ言ってましたよ?『あいつが盗るから最近はシンプルなのしか買ってない』って」

あーそうね、と撩が言いながら焼き鳥を口にほおばると、ユミも同じように串に手を伸ばす。

「でも、そう言いながら可愛いの着けてて、あれは冴羽さんのお眼鏡には叶わなかったのかなぁって不思議だったんですよね」

ユミの言葉に、撩の手が止まった。はて、そんなデザインの下着、最近見たっけ?

「香さん、本当に似合っててステキだなぁって思ったんですけど、冴羽さんは気に入らなかったから盗ってないんですよね?でも、私が男なら食べちゃいたい位可愛かったから、冴羽さんは何が気に入らなかったのか不思議で。ものすごーく気になったんですよねぇ」

香の下着姿を思い浮かべているのか、ユミがうっとりとした顔で斜め上の方を見上げている。

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