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こんな休日って








「休みですよー!!!!」




バッとカーテンを開けば、眩しい日差しが部屋中を照らした。
うーんと身体を伸ばし、暖かい光に目を細めて 私は後ろを振り返る。




「ほら先輩起きて下さ・・・」




そこに居る筈の人物に話しかけようとしたが、ベッドには先輩の姿は無く 布団は抜け殻状態だった。
私は驚き暫くの間固まっていると お風呂場の方のドアが突然開いた。




「うるせーぞ朝から」

「ひぎゃぁあああ!!」



思いっきり叫び、私は「何も見てない・・何もっ・・!」と呪文のように何度も唱えた。
目を瞑り、自分の布団の中に潜り込むが それは意とも簡単に剥ぎ取られる。

そしてそこには不機嫌そうな顔をした先輩の姿が。




「何、人見て叫んでんだよテメェ」

「こわっ・・・!いいいやそうじゃなくてああああ早く服着て・・!」

「あ?なんでだよ」

「それが普通だからですよ!!!」

「だって服がこっちにあんだから仕方ねーだろ」

「じゃぁ早く着ろ!!」





手で顔を隠すが、それも先輩に掴まれて 顔を近づけられる。
目の前には先輩の顔がドアップに映っていて、上気した頬に濡れた髪がお風呂上りの証拠だった。
やけに鎖骨や胸板辺りが色っぽくで、多少濡れているのが更にそう思わさせるため 思わずゴクリと唾を飲んてしまう。

って、何しっかり見てんだ自分よ。





「もうお願いだからどっか行ってー!」

「あぁ?ここ俺様の部屋なんだぞ、出てくならお前が出て行け」

「じゃぁ出て行く!」

「駄目だ」

「何で・・!?」

「何かムカつくから」

「お前はジャイアンか」





「俺様だし」と言う言葉はあえて言わないでおいた。後が恐いしこれ以上何されるかが分からないから。

ムッとした表情をした彼を見て、これ程まで先輩は強情な人だったかと 今更ながら私は思ってしまう。
上半身裸に、下はタオルを巻いただけと言うなんともやってはいけない姿で私の上に馬乗りしている先輩を今なら殴っても良いような気がしてきた。

暫くしてポタリと落ちて来た雫が私の頬を伝り、やがてベッド全体が少しずつ濡れていくのに私は気づく。




「ほら、布団も濡れるし早く身体拭いて服着てくださいってば」

「・・・・なぁ、お前さっきから何で目あわせないんだ?」

「そそそそりゃあ服着てないし」

「お前」

「はい」

「男だろ?」




ギクリッと一瞬固まってしまったが、ぎこちなくなりつつも「はい」と答えた。
だがそれがいけなかったのか、先輩はじと目でこちらを見つめてくるなり 疑いの目で私を睨みつけてくる。





「お前なんか怪しいな」

「どこが?!」

「いや、全体的に」

「だったら先輩だって私からすれば変態ですよ」

「どこが」

「いや、それこそ全体的に」




チラリと身体に視線を向ければ、やっぱり恥ずかしくなって目を背けてしまう。
ああ、嫁入り前の私になんて事をしてくれたんだこの人は。いやまぁ男と偽っている自分が悪いんだけどね。

すると何を思ったのか、先輩は顔を赤めている私に対し サァッと顔を真っ青にしてこちらを見てきた。






「お前まさか・・・・」






バクバクと いろんな意味で高鳴る胸を必死で落ち着かせようとするが もう頭まで追いつかなくなり
私はただ彼から飛び出してくる言葉を待つだけだった。

だがそんな思いも彼の一言により一瞬で吹き飛んでしまう。









「ホモだったのk「消えろ」






ゴスッと彼のお腹を思いっきり膝で蹴り上げれば、苦しそうな声を出して床に転がり落ちた。
あえて急所を狙わなかっただけ感謝してもらいたい。いや、ただ単にタオル一枚で蹴り上げるのが私的に嫌だっただけの話だが。

そのまま私は自由になった体を起こして、私は彼の姿を恐る恐る覗き込んだ。
ふるふる震えている身体を必死に起こそうとしている彼に、私はそこの辺にあった私服を投げつけてやる。






「兎に角早く服着てください せ ん ぱ い 」






最後の部分を強調して言ってやれば、彼は少しだけ悔しそうな顔をしてこちらを睨んでくる。
だが私が哀れんだ目で見る事により、四つん這いになって腹を抱えている彼の姿は惨め以外の何者でもなかった。





















こんな休日って




















これで分かったことは、どうやら先輩は休みの日の朝にはシャワーを浴びるって事かな。

私もいつか女だってバレるその日までは、仕事以外で迂闊に彼には近づけないと少しだけ思った。




(いつになるのかなぁ・・・・・)



























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5000hitリクエストで、主人公と先輩でグダグダな感じの休日 ですが、もう本当にすみませんorz←
これは管理人の書く文がただ単にグダグダになってしまいました^p^(爆←←

先輩が自重できていません・・・!orz(蹴

樹様、リクエストありがとうございました^^!

09/12/20

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あきゅろす。
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