[携帯モード] [URL送信]
※死ネタ注意

















俺は、死ぬんだ。
必然的にそう思った。


真選組一同で敵の本拠地に乗り込み斬って斬られて吹っ飛ばされて今の状況に至る。俺は地面に倒れている。
他の隊の奴等がどうなったのかは分からない。
でも大丈夫だろ、近藤さんがいるんだ。真選組を最後まで護りきれなかったのが少しばかり悔しいが大丈夫だ、アイツ等なら。


身体中なま暖かい。あー、そうか出血しているんだ。そりゃそうだよな。
頭もぼうっとしてやがる。ああやっぱり死ぬんだな俺。格好悪ィがこうやって仕事に命かけて一生を終えられるんだ。寧ろ本望だ。


ぐるぐると色々な思いが頭の中を駆けていった。
今まであった事、会った人、全部。これが走馬灯っていうのか。
近藤さんに総悟に柳生の奴等と眼鏡とチャイナ。桂、高杉、伊東。それにミツバ。……あ、そういや山崎忘れてた。
やっぱ総悟が副長になんのか とか
近藤さんはまだ「お妙さん」のストーカー続けんのか とか
隊の奴らはジャンプなんて屯所に持ち込まねーだろうな とか



あと、それから



「…………土方?」



呼ばれ思わず反応してしまう。
歪んだ視界に入って来るのは真っ赤な血と真っ赤な血と真っ赤な血と


銀色の姿。



どうして、此処に。
ソイツは馬鹿みたいに口を開けて。
見慣れた腑抜けっ面が更に腑抜けっ面に見える。…は、お似合いだぜ。
…ああ、なんか、もう、いいや。
最期にアイツの顔見たら逆に腹立ってきた。痛みなんて感じねェよ。
女々しいが最初の最後で神頼みして良かった。かもしれないな。




───ぎんとき




意識が途切れた。


(あのクソ天パに会えれば。なんて)






最後の最期で

死ぬ時に笑いやがって。今までにない位の微笑みなんて見せやがって。
そうして「クソ天パ」は涙を流した。









ーーーーーーーーーーーーーーー

※死ネタ注意 としている割にはぬるい感じに…
副長のキャラ壊れている気がしますorz


2010/3/26


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!