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Fall・Army
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「いいかお前ら!」
ポールが隊員全員に指示を出す。
「今からあのくそったれを黙らせる。俺が手榴弾を投げた後、一斉射撃をあびせろ!」
隊員たちは物陰に隠れながらも頷いた。フェン、お前もだ、とポールは付け足した。
「大丈夫です。やれます」
 フェンは落ち着きを取り戻していた。

敵の弾幕は未だ激しさが衰えない。ポールは手榴弾のピンを抜いた。
「3、2」
花壇越しに敵の方へ投げる。
「1っ!」
それは敵が群がっている所で炸裂した。砂塵が舞い、爆風で敵兵が二人ほど吹っ飛ぶ。
同時に、隠れていた隊員たちは身を乗り出して銃を構え、
「撃て!」
刹那、構えた銃口が一斉に火を噴いた。
今まで耐えていたものを吐き出すように、フェンたちは大量の銃弾を敵にあびせた。
個々の火力で劣るなら、チームワークで補えばいい。
敵側は、予想外の濃密な反撃に慌て、攻撃が一瞬止む。

レイデンは既にバズーカの狙いを敵の機関銃に定めていた。
引き金を引くと、発射されたロケット弾が直線を描き、その延長線上の敵に突っ込む。
大きな爆発音、同時に銃座周辺が敵兵もろとも吹っ飛び、銃座があった建物の壁に大きな穴が出来ていた。
敵側は攻撃の要を失い、戦闘の優劣は完全に逆転していた。


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あきゅろす。
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