Fall・Army
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ビルはライフルを構えながら足早にその家屋へ接近し、背中を壁に付けるとそれに沿って角まで移動。
もしかするとこの向こう側に、敵がいるかもしれない。
そんな考えが脳裏をよぎった。
一瞬だけ、足がすくむ。
だがすぐに気を取り直すと、ゆっくりと、顔を覗かせた。
角の向こうには車庫があった。中にはたくさんのわらが詰められている。
そのわらの塊が、動いた。
よくみるとそれはわらによってカモフラージュされた鉄の塊。
ウイーン、という機械的な音にあわせて、太い砲塔がこちらを向く。
帝国の虎が目を覚ましたのだ。
獲物を狩るために。
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