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[+10綱骸]本心虚心で1:0

「俺ってアレの何が好きなんだろ。獄寺くんみたくウザカワイイわけじゃなし、山本みたくアホカワイイわけじゃなし、ランボみたくバカワイイわけじゃなしに…」
「…結構ひでーこと言うなお前」
「事実じゃん、皆違うタイプの可愛さだし。褒めてるんだよ。 …でもアレってさ、別に可愛くないよね。強いて言えばまあ、キモカワイイ?とか」
「可愛い以外の選択肢ねーのか?」
「以外?うーん…殴りたい?蹴りたい?焼きたい?なら間違いなくアレが20馬身差ぶっちぎりの大逃げ一位だけど」
「…今更言うのもなんだが、ツナ、おまえとことんドSだな」
「あっちドMだからいいんだよ。…あー、ホントになんでアレなのかなぁ、俺…」
「おいちょっと手止めろ、さっきから書類目通さないでハンコ押してるだろおまえ」
「これ雲雀さんの報告書だよ、どうせまた修繕費が桁一個多いんだもう見たくない」

「…ツナ。そんな頭抱えて悩むくらいならやめちまえ」

「……は?何を、ボンゴレのボスを?なれって言ったのお前だろ、リボーン」
「ちげー。 アレと恋人で居るのを、だ」
「………、え」
「選択肢は多い筈だぞ。京子もハルも、クロームだって、おまえにある種の好意は持ってる。…女が無理なら、それこそ獄寺も山本もヒバリも居るだろ。 そんなに好きじゃねーなら、やめちまえ」

「…、やめちまえ、か」
「できねーんだろ、どうせ」
「…だって俺が見捨てたらアイツどうなるんだよ。無理無理、拾ってくれる奴居ないって」
「そーか?わかんねぇぞ」
「わかるって。誰しも、こいつの何が良いんだろうって思うに決まってる」

「だからさ、仕方ないから、俺が引き取ってやるしかないんだよ」

「……よく言うな、ベタ惚れのくせに」
「まあそうとも言うけど」
「アイツも苦労してんだろーな…」
「いいんだよ別に。お互い好きなんだから」
「…ツナ、今日はよく喋るな?」
「そういえばリボーンさー、倉庫の奥に投げてあった箱のワインね、あれすっごいうまかったよー」
「は?…飲んだのかお前?」
「やぁー気付いたら三本くらいカラになって…」
「仕事中だろーがバカ野郎!」
「いーじゃんいーじゃん、……話もどすけど、だからつまりさぁー」
「あぁ!?」

「アイツのいいとこなんて、俺だけ知ってればいーの。だって恋人だもんね」

「………ツナ」
「なに〜?」
「医療室行くぞ」
「…は、ちょ、どういう」
「昼間っから呂律回ってねー奴の言うことなんざ信用できるか!!」
「えー、ほんとだってぇ!」
「知るか!」


(……結局どこまで本音だったんだ?)


  [本心虚心で1:0]


(俺に絡んでないで骸に直接言いやがれ、ダメツナ!)














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