ハルヒ
浸−2
「本?」
「ええ、ずっと探していた本なんです。」
「だったら、さっき本屋は通り過ぎたぞ?」
「ええ。実はその本、今は絶版になってまして。売って無いんです。」
古泉が言うには、この前の不思議探索のときに、このあたりの小さな古本屋で見かけたのだそうだ。
だが、
「?その時に買わなかったのか?」
すると古泉は少し笑って、
「涼宮さんが僕に求めている人格から、少々…いえ、かなり、でしょうか。外れた内容のものでしたから。」
「なるほどな。」
買いたいものも、自由には買えないわけか。
「あ、ここです。」
そこは、本当に小さな店だった。
やつが手に取ったのは、
「…絵本か?」
小さな、文庫サイズの絵本だった。
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