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短編小説
真夏のプールで2



「高いなぁ、ここ……」













─────ウォータースライダー



どうやら俺はこれを甘く見すぎていたらしい


地上から離れること、なんと100m


そこにスタート口があった。


いや、確かにパンフレット見たときから随分曲がりくねったスライダーがパンフにデカデカとかかれていたが……


まさか、ここまでとは




「静歌、こういうの大丈夫なのか?」



「………フルフルッ」



「あぁ……やっぱりか」



「で、でも……」



「ん?」



「晃輔が居てくれるから……滑る」



「………」






何ともまぁ恥ずかしい一言を


俺が居てくれるからって、なんかプロポーズみたいだ



しかもここには大勢の人が居るわけだから……



恥ずかしい



非常に恥ずかしい












「いやぁ、見せてくれるなぁ兄ちゃん! 将来の嫁さんってかぁ!?」



「は、はい!!?」



「はい、そうです♪」



「ってちょっ、静歌!」












人目はばからず、人の腕に抱きついてくる静歌


着ているのは水着一枚


静歌の豊かな二つの膨らみが、直に俺の腕に当たる。




……やばい、息子が反応しそうだ。



って、次俺の番か



入り口に寝転び、迫り来るスタートを待つ。

















「それじゃ、腕を胸元に組んで……幸運を祈ってるぜ!」



「へ?」



「GO!!!!」




ガコンッ!

















「うわあああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」




















入り口に寝かされたかと思ったらいきなりのスタート



不意打ち気味にストッパーが外され、俺の体はゴミが捨てられるかのようにスライダーへ投げ捨てられる。



スタート直後にまるでジュ○シッ○パークのような急降下



体験したこともない出来事に、俺は絶叫する。


次にコーナー


まるで目が回るような入り組んだコーナーが連続し、俺の体は右往左往と振られる。





「うおおおぉぉぉ!!? ぬああぁぁぁ!!? ぎゃあああああぁぁ!!!!」







し、死ぬ……は、早く終われ……。

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