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10*3
「Revoさん、じまさん」
 
 
コトリ
 
名前ちゃんが僕たちの前に沢山のおかずがのったお皿を置いた
 
 
「名前ちゃん…?」
 
 
思わず名前ちゃんを見上げると、そこには笑顔の名前ちゃんがいて
 
 
「やっぱり、皆で食べましょう。せっかく、ジェイクさんが作ってくれたので…」
 
 
この子は天使か…!!
 
本気でそう思った
名前ちゃんの後ろからは、「名前ちゃん優し過ぎるよー」「ほっといていいのにー」なんて、ブーイングがあがったけど、名前ちゃんはお味噌汁まで持ってきてくれて
 
「「ありがとう名前ちゃん!!」」
 
じまと声が重なる
 
そんな僕たちを見て、また名前ちゃんが笑った
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
女の子たちは朝ごはんの後片付けで台所
残りの男たちはリビングでソファーに座る
 
 
「それにしても…Revoさんとじまさん、名前ちゃんによく許してもらえましたね…」
 
 
あっちゃんが、苦笑気味に言う
 
 
「本当に…お前らちょっとは我慢しろよ」
「俺の辞書に我慢という文字はない!!」
「…威張って言うことじゃないっすよ、それ」
 
 
そこでふと、そこである物が僕の目にはいる
 
テーブルの上に置かれた白いそれ
 
 
「あぁ、それ名前ちゃんの携帯ですよ」
 
 
健が僕の視線に気がついたのか手元のお茶を飲みながら言った
 
ストラップも何もついていないシンプルな携帯
 
名前ちゃんの…
 
 
ガシッ
 
 
「…ちょっと、Revoちゃん何してるの」
「じまこそ…」
 
 
名前ちゃんの携帯の上で、僕の手とじまの手が重なる
考えることは同じ、か
 
 
「おいおい、番号ぐらい直接聞けよ…」
「だって、いきなりかかってきた方が面白でしょ?」
「いや、怖いから」
 
 
じまの手を振り払い、携帯をを奪おうとするが、それを許すわけもなく、お互い携帯を掴んだまま睨み合う
 
 
「ほら、またジャンケンしたらいいじゃないですか」
 
 
ね?と、健が笑う
 
打ち上げでは負けたけど、今度こそ…!!
 
僕たちは携帯を持っていない方の手を振り上げる
 
 
「じゃーんけーん…―――」
 
 
 
 
 
 
 

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あきゅろす。
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