silversoul*ls
00.序章
守りたかった、護りたかった。
いつも微笑んでみせる貴方が好きだった。
護りたかった、護れなかった。
悲しい時に何も言わずに頭を撫でてくれる貴方が大好きだった。
護りたかった。
でも、護れ、なかったんだ。
あのときの私はまだまだ子供で、全くの無力で。
気がついた時にはもうとっくに手遅れで。
いつもの様にふわりと微笑んで、貴方は――――・・・消えた。
それからの事は余り覚えていない。ただ、目の前が紅くなって紅くなって紅くなって・・・・・・只、それだけ。
ねえ、神様とやら。
何で私たちはこんな事になっちゃったんだろう。
分からない。分からない。
唯一判るとすれば、とてもとても大事な物達が私の無力な手のひらからするりと雫れ落ちていったこと位。
ねえ、私を置いてみんな何処に消えちゃったの?
お願い、私を置いていかないで。
痛いの、いたいの、居たいの……
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