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石楠花物語小学校時代
しし座流星群と尖り石祭り

同・玄関先
   暫くして、満足そうな3人。

健司「ほぉーっ、食った食った。さぁ行こうか?」
千里「そうだね、」
麻衣「えぇっ。」

   ドアを開ける。

麻衣「でも真っ暗…何か道分かるけやぁ?大丈夫、せんちゃん…?」
千里「うん、いつも歩く道だから大丈夫だと思うよ。」
健司「ほーか?信用するぜ千里、もし迷ったらお前のせいだからな。」
千里「えぇっー、そんなぁ…」

   3人、家を出ていく。行き違いに小口が帰ってくる。

小口「ただいま頼子、もうお兄ちゃんたちは出掛けたかな?」


   3人、よみちのいなか道を歩いている。


尖り石縄文公園
   麻衣、健司、千里。

麻衣「ふぁーっ、やっとついたぁ!!夜って長く感じるな、道のりも。」
健司「あぁ、ふぇっごしてぇー。」
千里「うんっ、」

   空を見上げる

千里「わぁ、快晴…空が綺麗だなぁ、星がいっぱいだ…わぁっ!!もう一つ目の流れ星だって!!」

   草の上に思いっきり寝転ぶ。

千里「んー、らっくり…草のお布団で気持ちいいな、何だかこのまま眠たくなっちゃうよ…」

   小さなあくびをする。健司と麻衣も川の字に寝転ぶ。

健司「でもさ、これだけ流れてるといくつでも願い事が出来るって感じだな。」 
麻衣「ほーね…」
健司「俺、いっぱい願いがあるんだ…」 
 
   ぼそりとクールに。

健司「まずは、ポーランドのバイオリンの名門に行きたいな。」
麻衣「ならば、私は父さんの様な警察官に…」
健司「警察官に?お前がか?女の癖に?」
麻衣「あら、何?いけん?」

  
   立ち上がる

麻衣「女だでってなめんじゃないに。私を誰だと思っとる?柳平の娘だに?茅野警察、部長の柳平けいとの娘だに。ほりゃ娘の私だだって幼いこんから護身と武術は、習いつけられたんだわ。バカにすんなら?」

   健司に食って掛かる真似

麻衣「私と一発勝負してみるか?ん?」

   千里にも食って掛かる真似。 

麻衣「ほれあんたも?あんたか?あんたか?」

   健司、千里、驚いて恐怖に両手をあげてお手上げのポーズ。

麻衣「んむっ。」

   微笑んで座り直し、二度寝転ぶ。  

千里「僕はね…」

   うっとり

千里「ピアノが大好きだから、ピアノがもっと上手くなってコンクールとかに出てみたいな。」

   3人、ぼんわり。

麻衣「でもここって、茅野市5000年の都市なんよね…今までに一体何人もの人がこうやってこの星空を見てきただら?」
千里「そうだね…昔の人も流れ星に心の願いを託したりしたのかな?」
麻衣「でも、流れ星って人がなくなったときと生まれたときをも表しているとか…」
健司「仮に、願いを託したとしても…きっと国民全員、国の平和とかじゃね?ま、昔はここにアラセルバっつーでっけぇ王国があったみたいで戦も耐えなかったみたいだでさ。」
千里「そうなのかぁ…君よくそこまで調べたね。僕まだなんにも知らないや。」

   3人、目を閉じ、知らず知らずのうちに草の上で寝入ってしまっている。夜風も強くなっている。 

    数時間後、

3人「くしゅんっ!!」

   目を覚まして起き上がる。

千里「あぁ…僕ら、寝ちゃった?」
麻衣「えぇ、おぉ寒い…夏なんに冷える!ー」
健司「てか俺、何か変な夢見てたな…」
麻衣「あ、私も…」
千里「僕も…」

   3人、立ち上がる。

千里「帰ろうか?」
麻衣「私何か、アラセルバ王国が分かった気がする!!早速まとめましょ。」
健司「ん、俺もなんだか分かるかも。」
千里「そうだね、僕も。」 

   3人、空を見上げる。

千里「流れ星、もう終わっちゃってる…」

   公園を出て帰っていく。


小口家・千里の部屋
   3人、其々に模造紙に纏めている。

千里「あれ?」

   麻衣と健司の模造紙を見る。

健司「ん、お。」
麻衣「あ。」

   3人、それぞれのを見比べて顔を見合わせる。


   その頃

諏訪中央病院
   産声が聞こえる。小口、頼子も駆けつけている。珠子が子を生んでる。


尖り石縄文公園
   翌日。大変賑わっている。麻衣、健司、千里もいる。

千里「わぁ!!」
健司「凄い人だな。」
麻衣「相変わらず毎年賑わっているわね。」
健司「お、焼き肉だ!!」 

   健司、ブースにかけていく。

千里「あ、アイスがある。麻衣ちゃんもいる?買いに行こうよ。」

   
麻衣、千里、手をとってかけていく。


   しばらく後、緑草の上に腰を下ろして食事をする3人。

健司「んーっ、うま。」
千里「うまっ!!僕このイベントなら去年一回パパに連れてきて貰ったことがあるよ。こんなところだったんだね。」
麻衣「んー、んー。」
健司「なぁ、これ食べ終わったら博物館入らねぇか?」
麻衣「お、いいね。今日は無料開放だし…」
千里「へぇー。」



尖り石考古館
   3人が中に入る。

麻衣「おぉっ、縄文のビーナスだ!!」
千里「かっわい!」
健司「おいおい、これが可愛いのかよ?ん?」

   一つのガラスケースを見る。鎧とその近くに指輪とペンダント。別のガラスケースには本。 

千里「あ、僕この鎧…」
健司「この本、」
麻衣「この指輪とペンダント…」
麻衣、健司、千里「知ってたりしてっ!!」

   声を出してから、はっと口を押さえて回りをキョロキョロ。


小口家・千里の部屋
   3人、ジュースを飲んでいる。

麻衣「はぁ、楽しかったな。」
健司「うんっ、又来年も3人で来よっ!!」
千里「うんっ!是非…でも、」

   顔を曇らす。

千里「僕やだな…夏休み明けは、音楽会除いて僕の嫌なことばっかりだもん…」 
麻衣「どいで??」
千里「運動会だろ?水泳記録会だろ?遠足…」  
健司「何だ、みんなスポーツじゃん。」
千里「だって僕凄い苦手なんだもん…泳げないし、足遅くて短距離走ではいつもビリ、しかも今年は組体操がある…歩くのも嫌い…やだ。憂鬱だよ…」
麻衣「せんちゃんドンマイ、ほんなの私だって苦手よ。」
健司「ほーか?俺はどれも好きだけどな。」 
麻衣「でも、授業がないってだけはまだましだ。」
千里「確かに、それは言えてるね。」

   3人、笑いながらおやつを食べる。
 

豊平小学校・教室
   栗平先生。

栗平先生「はい、今日から二学期だな。2学期早々だが、今日は河原先生がお休みなので、私がこのクラスを受け持ちます。では、早速朝の会を始めよう。二部のみんなとはこんな話で盛り上がったのだがどうだろう?このクラスでもやってみるかい?」

   生徒たち、首をかしげる。

栗平先生「では、このクラスで、一年生から今までの内におもらしをしたことのあるやつはいますか?」

   全員、笑う。千里、真っ赤になって下を向く。沢山の人が手をあげる。

知晃「はいっ、掛川くんが一年生の時に入学式の日におもらししました。」
掛川「おいっ、こら!!」
恵美子「私、二年生の時に音楽の時間にしちゃったよ!!」

   笑いながら悪戯っぽく舌を出す。

田苗「クラス替え前に、今二部にいる南原くんが掃除中に!!」

   いろんな意見が飛び出して笑ってクラスは大騒ぎ

タミ恵「はいっ、お…」

   千里、ぎろりとタミ恵を睨む。

千里「今どーせ僕の事言おうとしてんだろ?いいよ、どーせ言われるんなら自分で言うさ!!」

   真っ赤になって立ち上がる

千里「僕は、京都の学校にいるときに水泳の時間中にプールサイドでおもらしをしてしまったことがあります。そしてこの間…ミニキャンプの時、怖さ故のおもらしをしてしまいました。以上…」

   座る。

千里「言ったよタミちゃん、これでいいんだろ?満足か?」

   タミ恵、つんっとする。千里、唇を強く噛んで俯く。

麻衣「せんちゃん…」

   タミ恵を睨み付ける。


同・廊下
   タミ恵、麻衣

タミ恵「何?私に話って?」
麻衣「何じゃないに?せんちゃん泣いちゃったわよ。」
タミ恵「それが?」
麻衣「あんた、人の嫌がることして楽しい?人のあんな姿見て楽しい?」
タミ恵「あの子が勝手に泣いてんでしょ?男の子なのに、あの子こそ恥ずかしいと思わないのかしら?」
麻衣「男の子でも泣きたいときは泣きたい!人間ですもの、感情あって当然だらに?ほの言葉あんたにそっくりそのまま返すわ。あんたこそ自分のしていることに恥ずかしいと思わないわけ?最低…」

   去る。

麻衣「話はほれだけだで。あ、」

   振り返る。

麻衣「もしむしゃくしゃしたら私の事仕返ししてもいいに。したかったらしな。」

   タミ恵、嫌な顔をする。


   その後、水泳の練習、吹奏楽の練習、運動会の練習などがあり、月日が流れていく。


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