鎖
4
「それより腹減ったーなんか喰いにいくぞー」
「はいはい」
先輩二人はふらふらとまた出ていった。
随分と一緒にいるなあ。
「なんか夫婦みたいーv」
「あれもラストダンスの効果なのかなー?」
『ラストダンスねぇ・・そんな大事なことなのかな』
キラキラした顔で2人の消えていった方向を見つめる
のの子とアンナを後ろから見て呟く蜜柑。
ふと思いついて
『二人は誰と踊・・・』
踊るか決めてるの?
という質問をしたときには
「あのー・・」「私たちと踊ってください!」「先生ー!」
・・岬先生に群がっていた。
先生本人は
「用事を思い出したんで・・」とか何とか言って
逃げてる。
___蛍はといえば。
「ホタルイマイ〜」
「ダンストゥーミ〜」
「い・・今井さんあの・・・」
・・ダンスのお誘い総無視でカニをもぐもぐ。
ああやっぱこういうのは
見ているほうが面白いし事件も起こらないし
私もここで座ってるだけにしとこうかな
「食べる?」
『いいです』
カニつきだされてもねぇ・・
・・・
「棗君待ってよー」
「ねえルカ君〜」
「どうしてそんなに冷たいの〜?」
「踊る人、決まってるの?」
(・・あ、棗君ルカ君)
おーおー中等部のお姉さんにまで囲まれて・・
2人とも踊る気なんてさらさらないっぽいけど
「私噂で聞いたんだけどー
ルカ君は演劇のとき王子様役やった佐倉なんとかって子と踊るって・・」
「なっ」
俯いていたルカは顔を上げて
「でたらめ言うな!だれがそんな」
「あれ?それってこの子じゃ」
・・真正面に、本人がいたのに気が付いて硬直した。
(・・えーと・・・)
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