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「りょーへー!!」
俺と涼が帰りの用意をして、いざ帰ろうとしたところ伊藤の涼を呼ぶ声が聞こえる。
「涼平。お前のこと、吉田が呼んでるぞ。あれだ、6組の…」
伊藤の顔は、これ以上ないくらいニヤニヤとしている
「話。あるんだって」
「あー。わかった行ってくるよ。悠介、ちょっと待ってて」
そういってカバンを俺に押し付けて涼は小走りで吉田(?)のもとへ向かう。
吉田は、可愛い感じの女の子だった。
「いいなぁ…もてるよな涼平って」
「まぁ、顔良いし。面倒見も何気いいかんな。でも、どうせ断るよ」
「なんで分るんだよ」
「なんとなく」
別に自惚れてるわけではないけど、涼はまた
“好きな奴いるから”
っていう気がした。
「ゴメン!悠介待たした!」
そう言って涼が戻ってきたのは、あれから20分くらいしてからだ…。
「なぁ…話ってアレだろ…」
「モテる男はつらいよ。」
そんな、事をほざく目の前の男に俺は「ウザ!」とだけいってカバンを渡した。
「あー。大丈夫だよ。俺は悠介一筋だから」
俺がすねてるとでも思ったのか、涼はニコッて笑って恥ずかしいことをサラッと言う。
「別に…そんなんじゃ」
「好きだから。あんなに遠回りしたんだぜ?これ以上ヒデェ男になりたくない」
だろ?って涼は困ってように言う。そんなしぐさに不覚にも愛されてるとか思ってしまった俺は、誰もいないことをいいことに言っやった。
「なんて、顔してんだよ。俺だって涼が、好き…だから」
涼は一瞬面食らったような顔をして、次には嬉しそうに笑った。
そして、涼は
「やっぱり、すげぇ好きだよ…」
と呟いたのだ…。
END
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