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すがりつくような思いだ。これ以上断られたらマジ泣きそう。
「わかった…でも、場所かえよう?」
「あぁ!!」
今度こそ…ちゃんと聞こう…。俺は歩き出した涼の背中に思った。
俺たちは夕暮れに染まった小さな公園に来ていた。公園の木は、ほんのりと紅葉の色に染まって秋らしい冷たい風に揺れている。さわさわと木の葉の揺れる音が、どこかしこからも聞こえてくる。
この状態で公園はやっぱりベタだ…。そう思いながら第三者のような気持ちで俺は前を歩く背中を見つめた。
「で…どうしたの?」
聞きなれない冷たい声は静かな公園に溶けていく。
あぁ、苦しいよ。
木から飛び立つ鳥たちは、悪い結末を暗示してるみたいだった。
「涼…」
なぁ…俺は、
「涼はさ、俺のことさ」
もしこれから言うことが本当なら、
「嫌いになったの…?」
どうすればいい?
あぁ、俺絶対情けない顔してる。
「最近、避けてるよな?俺、なんかしたか?知りたい、俺は涼が怒るようなことしてた?できるなら直すし、本当なら謝る!!マジだから…」
「無理だよ…」
涼の声は俺の言葉をさえぎるようだった。
「え?」
「無理だよ、きっとそれは。今の俺には、お前のそばにいる気はないし、今までみたいに友達面する気もない。これはお前がどんなに頑張っても変える気はないよ。ゴメン、悪いけど…決めたことだから…」
涼の表情は読めなかった。意味が分んない
「な、なんだよソレ!意味わかんねぇ!!何勝手に決めてんだよ!親友、だったんじゃねぇのかよ?」
「そうだよ…親友“だった”んだ。でも…もうお前とつきあってんの疲れたわけ。それだけだから…。それに、お前も言ってたじゃん。“お前には関係ない”って。俺にかまうなよ、もう」
「なんのこと言って…」
「忘れたの?一週間前、火曜。放課後」
は?放課後??1週間前の放課後は、初めて坂木って呼ばれた、日…あっ…
『な…親友だろ?教えろよ』
『む、無理!教えねぇよ!!涼には関係ないだろ』
思い出した。迫られて思わず言ったときの…
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