[携帯モード] [URL送信]
野球馬鹿と応接室の黒猫(未完)

「雲雀〜」

あぁ…また聞こえる。
最近まで邪魔でウザイと思っていた、どこか愛しい存在の声



野球馬鹿と応接室の黒猫


「何??僕は忙しいんだけど………勝手に部屋に入らないでよ」

僕はワザと、つけはなすように言う

「堅いこと言うなって!!」

お構いなしに、その男は静だった応接室に活気を呼ぶ

「雲雀!!!今日俺な…〜」

毎日話すだけ話して帰ってしまうコイツ
山本は僕の邪魔者だったのに…
僕の嫌いな群れにいる男なのに、
彼は男なのに
問題は沢山あるはずなのに
僕は、たまならく彼を好きになっていた
どうかしてる…

「なぁ雲雀………」

「……………………」

「なぁってば!!!」

「……………」

「雲雀って「何??」」

しつこいよ…と答えればケラケラと笑ってまた語り出すんだ

僕はこの男に何を求めているんだろう……

こんな気持ちは初めてだったから、自分が何をすれば良いかわからない
ただ僕の前で話し笑う彼との時間がたまらなく嬉しかった

いつものように僕が風紀の仕事をしていると山本が、また姿を現す
しかし、開口一番彼は突拍子もない事をいった

「なぁ…今日の雲雀なんか変だ…どうかしたか??」

何を根拠に??

「なんとなのな!!勘!!かな…なぁ本当大丈夫か??」

「っ!!ぁ…顔近い!!」

覗き込むように見てくる山本に顔が熱くなるのを感じる…僕は、もうダメかもしれない

「顔…赤いな、熱か??」

「ちがっ…ぅから、顔近い。離れて」

こんなの僕じゃない
胸が苦しい。張り裂けそうだ…

「なぁ…雲雀…お前何か隠してね??」

突然真剣な顔で言われた。何時も見ない意外表情に胸がドキドキと高鳴る。

「き・君から何を隠せって言うんだ。第一…一応僕先輩なんだから、もうちょっとその馴れ馴れしい態度どうにかならな「雲雀っ!!」」

彼が急に声を張り上げて僕の名前を呼ぶものだから、ビックリして肩が震えた

「な…なんなの」

「やっぱり、今日の雲雀可笑しい」

何があったんだ…と再度問われて
僕は俯く
そんな素直に"君が好きだ"なんて言えるわけがないじゃないか
きっと軽蔑されるだろうから

「君には関係ない」

突き放した様に言えば彼も諦めてくれると思った

「関係なくない」

たが違った

「どういうこと??」

意味が分からないよ

「だって、俺。雲雀が好きだから。心配なんだよ」








…は??「す…きって、な、何」

「あ…言うつもりなかったんだけど…」

[*前へ]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!