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我儘な黒猫(辰高+銀)





何時もみたいに、
直ぐに元に戻れるって思っていたんだ…




[我が儘な黒猫]


辰馬と喧嘩した
本当にしょうもない事でだ。そんなの何時もの事だったし、
毎回、辰馬の方から笑って許してくれたから
今回もそんなもんだろうと、軽い気持ちでいた



だが、違った



何時もみたいに辰馬は許してくれなかった



「俺は謝んねえ…」

俺が朝一に言った言葉だ

「いい加減素直になった方がいんじゃねぇの、お前」

隣にいた銀時が呆れを含んだ言葉をため息と止めにはいた

「いやだね。俺は悪くない。つかテメェには関係ねぇだろ…銀時」

「あ、の、な!!!戦の会議の度に険悪な雰囲気出されちゃ、コッチも迷惑なの!!!」



素直になれ!!?
冗談じゃない…



俺は謝まらないからな…






数日がたった
状況は変わらない。
むしろ悪化していた
ここ一週間、裕に辰馬と話していない
さすがに俺だって悪い気がしてきて、数日前に話し合おうと(やっぱり謝る気にはなれなかった)声をかけたんだ
でも、
無視された
でカッとなって…話す機会もことごとく逃して
今にいたる


辰馬…


何時もあった一肌が恋しくなった
でも辰馬はいない
悲しくなった
俺…
素直になった方が良いのかな

なぁ辰馬

十日も過ぎようとしていた深夜

俺は決心した

辰馬に会いに行く
辰馬に会いたくてしかたなかった
今更だけど、どうしようもなく辰馬が好きだから
だから俺から謝る
よく考えれば…俺が…悪いかも…しんなし…
なによりも
この状況に耐えられない
胸が張り裂けそうな気持ちだった



「辰馬??」

辰馬の部屋の前に行って襖ごしに声をかけた

「…」

返事はない
もしかしたら愛想つかれた…??
握った拳に汗が滲んだ

「入るぜ」

スッと横にスライドした襖から見えた部屋には、机に向かって何かを書いてる辰馬の背中が見えた

「た…辰馬、この前の事…」

「……」

「俺…が悪い…んだよな、やっぱり…」

「…」

「だから、その謝るから!!」

「許してくれよ…」

「……」

返事はなかった


涙腺が熱くなるのを感じて
涙を必死でこらえた

「なぁ…辰馬、ゴメンって、………」

「………」

「辰馬…俺の事嫌いになった…??」

とうとう頬を滴が伝うのを感じた

辰馬が俺を嫌いに…

でうして

「ごめんなさい…辰馬…何か言えよ…」

「…」

「辰馬ぁ」

涙が止まらなかった
嫌われたくない


「だ…ダメじゃ」


「へ…??」

「わしには、もう我慢できんきに!!!!!!!!!」

「は??」

突然だ
突然に辰馬が立ち上がり思いっきり抱きついてきた
話が読めない

「これ以上じゃ、晋が可愛そ過ぎて…」

「ちょ…た、辰馬!!話が読めないだけど!!」




「あ〜…馬鹿本何やってるんだよ」



今度は、廊下から別の声が聞こえて
抱きつく辰馬を押しのけて振り向いた先は
月に照らされ透き通る銀色があったから
銀時だ、って直ぐにわかった

「おい…どういう事だコラ」

「いやさ、最近高杉が我が儘すぎだから、素直させようって、辰馬と協力して計画立てたのに…あっ」


何かが切れる音がした




あぁ…!!!
理性かな



多分…
俺の顔は、ヤバイと思う。


「二人共、歯ぁくいしばれ…一息にあの世に送ってやる」


「「え゛…」」

「ちょちょちょちょっと!!高杉君!待って早まるな!!!」

「誤解ぜよ!!!わしは、そんな計画やってない…ちょ…あ…ぎゃぁあぁぁあぁあぁぁあぁあぁあぁぁあぁあぁあぁぁあ」


満天の星空に2つの雄叫びがこだました


あぁ…早く寝よう







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あきゅろす。
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