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カオリナイト族だ(勝手に命名)

あれから、まぁ、何日もたったのですが。タリスマンは見つかったし世界は未だ平和だし、それはそれでいいよ。うん。ほんと、お休みの日なんかは、一人で公園にくるのもいいねー。ほんと、いい。今までの喧騒が嘘のようだし、戦いについて考えなくてすむ。あー、平和だな。平和っていいな、平和万歳!あたし日本人の平和主義者だもの!なんて思考に走っていると、女が一人走って行った。特長ある声だ、一度聴いたら忘れ無さそうな気もする。あの、お姉さんなにしているんだろう。あんな派手な格好して、うん。派手な格好は最近よく見ているものね。…うん。なんか、もうここで嫌な気が…。いやいや、人を見た眼で決め付けるのはよくない。うん、気のせいだよ気のせい!ぼんやり考えている。遊びに来た風貌でなさそうだし、なぁんか、黄色い声も聞こえるし、聴きなれた声もするけど気にしない気にしない。戦士にだってお休みは必要だものなんて、勝手に決め付けて家から持ってきた紅茶をすする。うん。うまい。ちょっと秋風が寒いけど、気にしちゃいけない。うん、この世の中台所の敵とおんなじくらい気にしちゃいけないダイモーンが…って。

「ダイモーン?」
「う・エスタン!」
「いやいや!待てよ!」

見てくれまんまだな!ネーミングセンスを一瞬二瞬疑ったぞ。耳も疑ったが、そんなに悠長に遊んでいる場合ではない。いやはや、速く変身しないと犠牲者が出てしまう。もう、これだから嫌な予感はっ!ということで、はじめはレベルが1上がった!嫌な予感から逃げるを覚えた。いやいや、覚えるなよ馬鹿っ!

「せーらーえりすぱわぁ。めーく、あっぷ。」

なんともやる気のない掛け声だがどうにせよ、テンションが乗らないのだ。仕方ない仕方ない。やる気のないようにダイモーンを追いかけていく。うん、明日も筋肉痛だ。木野さんに愚痴ろう。気付けば木野さんとは、仲良くできている。様な気もする。うん。あぁ、ほんといやだわぁ。ため息をつけば幸せが逃げると言うならばきっと私は、世界の底にいるのだろう。
ダイモーンを追いかけて、草の根の先砂場を越えて、ようやくダイモーンは走ることをやめた。目的を見つけたからだ。

「う・エスタン その子たちをやっちゃってー!」

金切り声の様な女がダイモーンに指示を出す。ちょ、銃なんて卑怯じゃないですか!…いや、あたしも銃持ってたか…じゃなくてー!

「そこの子!逃げてー」

ばきゅーん!ダイモーンが口頭で言う。ダイモーン、う・エスタンの銃口から飛び出すそれに一気に詰めよって、見たが間に合わなく銃口から飛び出したそれは、一気に町の人にかかる。

「…へ?カラーペイント?」

鉛玉じゃなくって、ペイント弾かよ。思ったより普通でちょっと安心した。ホッとしている場合じゃないのは解っているが、やはり人命優先だ。退避を促すように逃がして行く。人を避難させる中で、月野さんたちの声を聞いた。彼女は彼女たちで何とかしていくれるだろう。…してくれないと困る。うん、困るね。公園内の人を避難を完了したので、戦場に戻ろうと、かかとを返した刹那、人が通りすぎた。

「んーもう!今日はサイアクー!」

女子大生の様な声色をした女の子が公園内を走り抜けた…派手な格好をしたお姉さんが、だ。うん、派手な装いは心当たりある。心当たりしかないし、間違いはない。カオリナイト族だ(勝手に命名)っていうか、さっきの人じゃん。逃げ帰る様に公園から走り去っていく。怒り心頭でどうやらこちらに気が付いていない様子だ。ついていこう。ほんの小さな好奇心を持ってカオリナイト族の女の後ろについていく。もちろん。気付かれないように変身を解いて、街中を歩いていく。きっと、撤退しているのだ、彼女たちの戦闘もおわったのであろうと、思って正解だろう。

「おぼえていなさーいっ!」

ぱたん。街中の一軒家に逃げ帰った。平然な顔をして、横目で入り込んだ建物を見る。プレートが一枚。書かれた名前を頭に叩きつけるように、入れ込んで、公園に戻るために踵を返した。きっと、この中に敵の親玉が居る、いつかまたこの場所に来ないといけないのか、そう考えると先に来ていたほうがいいのか。だが、敵の人数も何もわからない今、一人で乗り込むのはどうかと思い急ぎ足で公園に向かった。




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