ナルミツ


「御剣、僕御剣のことすきみたいなんだ」
「…ほう」
「いつも御剣のことばっかり考えてる。真宵ちゃんにも変な目でみられるようになっちゃった」
「それはそれはお気の毒に」
「ちょっと、御剣！聞いてないだろ？」
「うむ、あ、いや 聞いてる聞いてる」
「資料に釘付けじゃないか」
「仕事がたまっているのだ」
「…ふうん」
「………つまらなさそうにするな」
「だってつまんない」
「良心が痛むだろう。あとでかまってやるからおとなしくしていろ」
「わかった。っておいおいおい、そんな馬鹿な」
「し、仕方ないだろう！」
「仕事熱心なのも結構だけど、御剣はがんばりすぎ」
「…ただかまってほしいだけだろう」
「あ ばれた？でもお前やりすぎだよ」
「……うむ。たしかに最近休んでない気がする」
「僕は御剣が頑張ってるのはすきだけど、疲れてるのはいやだ」
「無茶なはなしをするな」
「だから少しやすめ」
「…わかった。ところで成歩堂」
「なに？」
「はじめのほうで言っていたのはなんなのだ？」
「はじめ？ああ、僕御剣がすきみたいってやつか」
「そうか。………ん？」
「すきだよ、御剣」
ちゅ
「な、ななな……！！！」
「あれ、御剣はキスでそんな反応するんだ」
「すきってこういう意味か！」
「それ以外になにがあるんだよ」
「…ぐぐっ、不覚、だ」
「なんで」
「…成歩堂ごときにときめいてしまった」
「！」

仕事より僕を

090906

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