きみだけ知ってたらいいよ(新秋) 「僕は天才なんかじゃないです」 「知ってますよ」 「みんな天才天才って、違うのに」 「知ってますって」 「ただ楽しくて絵描いてて天才なんて、なんか違うです」 「俺の中の新妻エイジは子供みたいで年上にみえなくていつも馬鹿みたいな普通の人ですよ」 「本当に?」 「本当に」 「じゃあ高木くんだけがそれを知っててくれたらいいです。」 「なんでですか、みんなにそう思って欲しいんじゃ?」 「ノンノン、僕は高木くんだけが好きなので高木くんだけが知っててくれたらいいです」 「何ですかそれ、恥ずかしいですね」 「ふふ、恥ずかしいです。でも幸せです」 「どこがですか」 「高木くんが好きと言えるのは幸せなことだと思うです」 「そうですね、んじゃあ俺も言ってあげます」 「何をですか」 「俺も新妻さん大好きです!」 「恥ずかしいですね」 「恥ずかしいです」 君だけ知ってたらいいよ <<>> |