私は戦う。(跡跡♀)
私は貴方だけを見ていたわ。
それは、お父様の弟様の結婚式のこと。存在は知ってはいたけれど、会ったことはなかった。貴方は、お父様の双子のお姉様の一人息子だったわ。
凛々しくて、気高くて、何より美しかった。私は貴方に魅了された。
そんなとき、目が合った。
「君は?」
「景子、ですわ」
「お美しい。従姉、ですね。またお会いできたらいいですね」
それから三年後。貴方がテニスをやり始めたのを知った。私は、あとを追うように、貴方とは違うテニスクラブに入ったわ。
そして中学に入学し、偶然を装うように、「奇遇ね」と言って、テニス部に所属。
貴方は、とても強かった。
「景子」
「なにかしら」
「俺は、お前を守れるほど強くなる。だから、そのときが来るまで、他のところになんか行くなよ」
「―えぇ」
私は強くならねば。
そう思った。貴方が私を守れるほど強くなるまで、私は自分で自分を守れなくてはいけないのだから。
そして、強くなければ、貴方の隣にいる資格などないと思ったから。
私は戦う。
私は強くなる。
このラケットに誓うわ。
いつか、貴方と肩を並べるために。
お題配布:DOGOD69
跡部×跡部にょた。
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