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原作編
標的5(若干…ホント若干だけど山→ツナ)
『フンフフ〜ン♪』

『どうしたダメツナ,いいことでもあったのか?』

『分かるか、リボーン
?今日クラスの人気者から相談受けちゃってさ。いやー,まいったまいった!』

『その山本なんだが…『知ってんのかよ!!』


そんな話をしたのはつい昨日で。
まさかこんな事になるとは思わなかった――…



山本が、飛び降り自殺をしようとしてる。
原因は…腕の骨折。

でも。
でも山本が骨折するほどムチャしたのは、
もとはといえば俺のせいなのだ。

あわせる顔がない、だから俺は屋上になんか来たくなかったのにー…

悪い気流に乗ってしまったのか、気付いた時には目の前に山本が居た。

ーどうしよう。

「止めに来たならムダだぜ,ツナ

お前なら分かるだろ?何やってもうまくいかなくて死んじまったほーがマシだって気持ち。」

相談されたとき、あんな事言わなきゃ良かった。

「えっ、あの…っ」

『やっぱ努力しかないんじゃない?』なんて。

「いや…山本とオレは違うから…」

何かに一生懸命打ち込んだことも、
勿論努力なんかもしたことないオレとキミは全然ー…

「はっ、さすが最近活躍めざましいツナ様だぜ!オレとは違って優等生ってわけだ!!」

え!?

「ち、ちっ、ちがうんだ!ダメツナだからだよ!!」

「!?」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「ち、ちっ、ちがうんだ!ダメツナだからだよ!!」

「!?」

「昨日のは嘘だったんだ…ごめん!」

コイツ…何言ってんだ?

「努力、とか調子いいこと言ったけど、」

「何かに一生懸命になったことなくて、」

「だからオレは山本みたいに、」

「挫折して死にたいとかそんな凄いこと思ったことなくて…」

みんなが見つめるなか、一人で話すツナは
泣きそうな顔をしていて、

「むしろ死ぬときになって後悔する情けないやつなんだ。

どうせ死ぬなら死ぬ気でやっとけば、

こんなことで死ぬの勿体ないな、って…」

そんなツナを見ていると、

「だからお前の気持ちは分かんない、ごめん

…じゃっ!!;」

無意識で手を伸ばしていた。

もし、目に溜まっていた涙が頬をつたっていたら、
オレが手で拭ってあげて、
それから引き寄せてツナを抱ー…

「うわっ」

「…ッえ。」

オレが本能的にツナを引っ張ると、反動でツナは すっころび、
ツナがぶつかったフェンスは壊れて
二人一緒に

「堕ちるー…!」

…あぁツナ、オレもだわ。
今になって後悔してることがある。

どうせ死ぬなら、
お前のこと よく知りたかった。
お前のダチになりたかった。

お前の涙、拭ってやりたかった、

「空中リ・ボーン!
死ぬ気で山本を助ける!!」

「つ、ツナ!」

ーー…

目を開けると、上半身裸のツナがいた。

「山本、大丈夫!?」

「ああ」

オレ、生きてる?

「ツナ!お前スゲーな
お前の言うとーりだ。死ぬ気でやってみなくちゃな」

オレがそう言うとツナは一瞬驚いて、
その後ふんわり笑った。

こんな風に笑うこと、あるんだ。

オレはさっき後悔したことを思い出した。
自分ではビックリした。
死にそうになったとき、真っ先に悔やんだのは野球じゃなくツナのことだった。

確かに直前に話したのがツナだから、ってのもあるかもしんないが、それだけじゃない気がする。

ツナ、お前スゲーな。

オレの頭ん中、占領しやがって。

コノ、と言ってツナに肩を組み、拳で頭をぐりぐりした。

「うわ、何だよー!」

ツナはケラケラ笑ってた。





野球より大切なもん、見つけられるかもしんねえ。

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あきゅろす。
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