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アーユーマイン?
25

「ごめん、俺は…咲人のことすきだけど…それは友達としてのって意味であって」

「…うん」

「お前は、つまりアレだろ?違う意味で好きなんだろ?俺のこと…」

教室でされた一件を忘れはしない。友達を奪われたくないという理由から来た行動だったとしたら、あまりにも行き過ぎた行為だ。あの、手紙のことだってそうだ。

「うん、俺はカナの事恋愛対象として見てる」

「…だよな」

「カナの気持ちは…わかった」

切ないように微笑んだ咲人を見て、一瞬だけ胸の奥がチクリと痛んだ…気がする。
いやいや、ほだされちゃダメだ。

「咲人…」

「ただ、お願いがあるんだ」

「…なんだ?」

「これからも側に居て。俺に愛想尽かせたりしないで。暫くは、友達だって構わない。だから、嫌いになったりしないで」

健気なやろーじゃねえか…
…って、ううん?

「…暫くはってどういうこと?」

「俺諦めたりしないよ。だって好きなんだもん。一度や二度とフラれたくらいで想いが消えたりしない。寧ろ逆に燃えるし」

「ちょ…」

「俺の気持ちを知られた以上、これからは陰でコソコソ邪魔しな…いや、それはするけど…真っ正面からアタックするから宜しくね」

「…え?はあ?邪魔はすんのかよ!てかアタックって!」

「他のやつになんか絶対渡さない。カナを、奏太を俺の物にする」

やだよ!
まじ…勘弁してくれ…

でも、こうも真っ直ぐに言われてしまったら…なんか怒るわけにもいかないというか…。
ああもう、ついさっきまで憎くて仕方無かった相手なのに。
俺ってまじでお人好だあ…

なんか、こいつ犬みたいなんだよな。
俺…犬大好きなんだよ。無下に扱えない。

「んー…まあ、俺がお前のこと好きになることは無えと思うけど。勝手にすれば」

「ありがと!これからも宜しくね」


おお…見えないはずの尻尾がブンブン振れてるのが見えるようだ。


「ところでさー…」

「ん?」

「咲人お前、初めて会った時なんであんな不審者ルックだったんだ?」

「不審者て…」

「マスクだし、前髪長かったし何かヤバかったじゃねえか!顔見えないし!せっかくイケメンなのに何隠してんだよ。もしかしてああゆう格好流行ってたとか?」

俺がもし咲人の顔に生まれていたら…
いやそれは無いだろ(笑)とか思うなよ!
もしもの話だし!仮定だしー!
もし咲人の顔に生まれていたらさ、隠すのなんて勿体無くて見せびらかしながら街中歩くんだけどなあ…

ふとした疑問をぶつけた瞬間、咲人が少し息を飲んだ気がした。

「そっか…そうだよね。カナには、全部話した方が良いかな。てゆうか聞いて欲しい」

「ん?」

なに、そんな深刻な理由でもあるわけ?何?

「俺、自分の顔が大嫌いだった」




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