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−−龍牙サイド。

入学式後、初HRの解散後。

オレ達は部屋の振り分けの為に、寮に移動する事になった。

これは、その道中での話し。


「ねぇねぇ、曽根君。 君が曽根君だよねー?」

移動中、オレの手を引き葵が向かった先は、さっきオレが話をつけた相手だった。

このオレを差し置き、葵の隣に座ろうと考えていた、愚かな不届き者。

直々に牽制に行っただけあって、もう愚かな事は考えていないようだ。

だが、葵に話し掛けられているこの状況は許せない。

さっきからずっと、オレと席を替わってくれた事に感謝を述べている葵。

いや、葵は可愛いんだ。

そんな可愛い葵の笑顔が、オレ以外の奴に向かっているのが実に腹立たしい。

まさか、オレとすんなり席を替わってみせたのは、

葵から感謝される為、わざと…!?

…なんて、邪推までしてしまう程だ。

あぁ、駄目だ。

これ以上、他の奴に葵の笑顔を向けさせておく事なんて出来ない。

オレは、そっとその場に立ち止まった。

オレと手を繋いでいる葵も、自動的に一緒に立ち止まる事になる。

急に立ち止まったオレを、不思議そうな目で問い掛けてくる葵に、

オレは耳元で囁いたんだ。

「葵に今すぐ、キスしたいな。」

「……っ! んもー。りゅーがちゃんったらぁv」

1年Aクラスの、一緒に移動していた連中には、

さっさとこの場からいなくなれ、と睨んでおく。

勿論、曽根には殺気諸々も込めて睨んでおいた。

そして、人がいなくなった頃合いを見計らい、オレは葵にキスを贈る。

深いキスをしてしまえば歯止めが利かなくなるから、触れるだけの可愛いキスを何回も。

オレにしがみ付き、必死にキスに応えようとしてくれる葵が、愛しい……。






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あきゅろす。
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