Parallel
8
「…オレは?」
「あ?」
「オレは、どうなるの?」
相手の男を殺して、
オレは?
オレも、殺されるの?
「………。」
スルリと、暁良の指が、オレの首にかかる。
怖い、とは、不思議と感じなかった。
寧ろ、
恍惚が、オレの脳を痺れさせる。
…殺されたいワケじゃないけど、興味を無くされるよりは、ずっといい。
「…首締めかけられて、笑うなよ。…本当に、お前は変な奴だ。」
襲われかけた位で、ベソかいてた奴が。
そう言って暁良は、オレの首から手を外した。
「…お前は殺さねぇよ。」
「………。」
「お前は、オレの部屋に監禁する。」
「…え?」
「鎖で繋いで、何処にも行けねぇようにして、…一日中抱いててやるよ。」
「!?」
暁良は、口角をあげ、さも愉しそうに哂った。
「ここに、」
「ちょ…!」
オレの腹部に手をあて、暁良はオレの耳を舐めた。
「オレの子供を孕むまで、ずっと、…な。」
「……!」
エロい声で囁かれた内容に、オレは沸騰しそうに熱い顔を持て余した。
ああ、もう。
馬鹿暁良。
…でもそれ以上に、
オレの馬鹿。
何で、こんなろくでもない男に、こんなろくでもない事言われて。
…ちょっと嬉しいとか、思っちゃってんの。
ろくでなしで、オレ様なこの男と。
あまのじゃくで、意地っ張りなオレ。
皆様の予想通り、付き合うまでに、一波乱も二波乱もあるわけですが…。
またそれは、いつかの機会に。
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