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Parallel
6


「……っや!?」


スルリ、と暁良は、オレの太ももを撫で上げる。

嫌だと押し退けようとしても、手首を掴まれ、壁に押し付けられている体勢では、ソレも適わない。


「暁っ…」
「やらねぇよ。」


「え…?」



唇が触れてしまいそうな距離で、暁良は真っ直ぐに、オレの瞳を覗き込む。


「誠実な男とやらにやる為に、待っててやったワケじゃねえ。…別の奴にやるくれぇなら、今すぐに汚してやるよ。」


「ちょ、」


スルリ、とリボンがとかれ、襟元を開けられた。

フワリ、とフレグランスが薫り、首筋に、暁良の唇が降りてくる。
チク、と微かな痛みが走った。



「やだっ…!!」


怖さに、涙がジワリと滲む。

ろくでなしで女ったらしでオレ様だけど、暁良は、オレに優しい。
本当に嫌がる事は、やめてくれたのに。


今の暁良は、怖いよ。



「…こわいよぉ…あきら…」

「………。」



半ベソのオレを一瞥して、暁良は短くため息をついた。


掴んでいた手を離し、両手でオレを抱き締める。



「……オレを止めるなんて、お前だけだ。」


幼なじみの顔に戻った暁良は、宥めるように、オレの髪を撫でてくれた。


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あきゅろす。
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