Parallel
4
「…てゆうか、お前と一緒に登校なんてしたら、また面倒事に巻き込まれるから嫌だ。」
「面倒事？何のことだ？」
しらっと言う男に、オレの眉間にシワがよった。
「…まさかまた彼女と別れる為の口実に、オレを使う気じゃないだろうな？」
コイツと幼なじみってだけで、オレ、美人な先輩方に物凄く嫌われてるのに。
コイツが彼女と喧嘩するたび、オレを当て馬に使うから、最近では命の危険すら感じるようになった。
…刺されたら、オレもコイツをさしてやる。
「オレは誰とも付き合ってねぇ。」
「黙れクズ男。」
付き合ってもねぇのに、美人なお姉さんを生徒会室で剥いて、アハンな事をしてやがるのか！！
次々とっかえひっかえで、一度に何又かけてんだ？と思ってたが、付き合ってさえいないなんて、本当、どうしようもない。
キュ、とリボンを結び、制服を着終え、髪を整えながらオレは、深いため息をついた。
「…オレは絶対、付き合うなら誠実な人を選ぼう。」
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