Parallel
2
「?…何?珍しく男?」
言い淀む姿に、あの男がどっちもいける性質だった事を思い出したが、ソイツは何とも歯切れ悪く『はぁ』と答えた。
「…男、なんですけど……、その、少し前から、総長が連れ歩ってるガキ、いますよね。」
「ああ。あの何処にでもいそうな大人しい子?」
「はい…。」
「……!…まさか?」
ソイツの顔を見て、オレは推測を確信へと変えた。
「……意外。でもまぁ、総長が傍に置くっつー事は、そーゆーの込みか。」
あまりにも、ごく普通の子供だったから、ソッチ方面には思い至らなかったが…。
つか、総長って面食いだと思ってたんだけど。
綺麗なお姉さんを喰い飽きたから、変わり種を試したくなったのかね。
最近、総長が連れ歩いている子供は、これといって特筆すべき事も無い、極々平凡な子だ。
物静かで、黙って総長の隣に座っているような。
よく見れば、多少整った顔立ちをしているが、それも一般的に見て中の上程度。
一言で言うなら、地味?
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