Parallel 4 そんなオレらを見ていた武藤は、長いため息をついた。 「…?…どしたの、武藤。」 ビールの新たな缶をあけながら、武藤はかぶりを振った。 「……別に。……ただ、マジで結婚したんだな、って実感しただけだ。」 ? 何か改めて人に言われると、恥ずかしいけど。 「…ほら。」 オレが武藤と話をしている間に、西崎はオレ用に、コークハイをつくってくれた。 ちなみに自分はウーロンハイ。 「ありがと!ハルちゃん。」 笑って礼を言うと、西崎は僅かに口角をあげ、微笑んだ。 「…どういたしまして。奥さん。」 「!」 その言葉と笑顔に、オレは、ボッと顔を真っ赤に染めた。 どっかで舌打ちが多数聞こえた気がしたけど、オレはそれどころじゃない。 実は、結構照れ屋な西崎が、そんな事言ってくれるのって、珍しいんだよ!? しかも、あんな笑顔つきで! 「…え、えーと…そだ、西崎も何か食べる?」 . [*前へ][次へ#] [戻る] |