Under
11
「オレだってお前が大事なんだよ。無理させたくねぇ。……まぁ、好き勝手した後じゃ、あんま説得力は無いだろーが。」
溺れて無理をさせてしまうのは、それだけお前が好きだから。
免罪符にもならないが、そればかりはどうにもならないから、許して欲しい。
凛の手を引き、オレの膝を跨がせるように座らせた。
抱き寄せた凛に、チュ、と軽いバードキスをおくると、パチ、と瞬いた凛は、しばらく何かを考えるように俯いた後、
何かを決意したように、顔をあげ、オレの首に腕を絡ませた。
「…凛?」
「………オレ、がんばれる、と思う。」
「は?」
「……やっぱり、撤回。我慢しなくて、いいです。」
「…おい、り、」
何故か、決意してしまった凛は、細い体をすり寄せる。
拙い誘惑さえも、お前にやられると、強力な媚薬以上の効果をオレにもたらす。
羞恥に頬を染め、艶めいた唇で誘うお前に、
オレが抗う術など、――無い。
「…も、いっかい、…………しよ…?」
「…っ、」
ザバァッ!!
「わっ!?」
オレは最後の理性で、凛を抱き上げ、風呂場から寝室へと駆け込む。
寝台に降ろした凛の上に覆い被さりながら、オレは、
『も、いっかい』で解放してやれる自信がねぇなぁ、と、頭の片隅で考えていた。
明日、凛は照れながら拗ねるだろうから、そしたら思う存分甘やかそう。
そしたら何げに、当初の目標達成だしな。
どんな我が儘も全力できいてやっから、許せよ?
…あ、でも
H禁止は受け付けねぇ。
(それはオレにとって、死活問題だからな。)
END
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