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「……なんでも?」

「ああ。」

「……………………いっこ?」


凛は考えるように眉をひそめた後、困り顔で、そんな事を聞いてくるもんだから、


オレは甘ったるい笑みを浮かべ、杞憂を取り除くべく、かぶりを振った。


「…何個でもどうぞ?お姫様。」


パァ…と凛の顔が、傍目にも分かるくらい輝く。
喜色満面、ってのは、こんな顔を言うんだろうな、という綺羅綺羅しい笑顔で、凛は頬を染めた。


「…じゃあ、いっこめ。」

凛はフラフラした足取りで、オレの方へと歩いてくる。

咄嗟に支えようとしたオレの肩に手を置き、座ってて、と目で訴える凛の為すがまま、行動を黙って見守っていると、


「…よ、い……しょっと…」

「…………………。」


掛け声とともに凛が腰を下ろしたのは、
………なんとオレの膝の上だった。


横向きにオレの足の上に座り、ご満悦な凛は、まるで猫が喉を鳴らすように、オレの胸に頭を預け、気持ちよさそうに目を細めた。


不安定な体を支えるように、腰に腕を回し抱き込むと、スリ、と更に懐いてくる。


「………………。」



………なんだこの可愛い生き物。


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