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酔いどれハニー
パラレルで恋人設定です。
※黒さん視点です。
「あははははぁ♪くーろーさーん」
「…はいはい。」
ほのかに色付いた目元に、艶めいた唇。
トロンとした目でオレを見上げ、ご機嫌な笑顔を振りまく、やけに美味そうな酔っ払いに、オレは苦笑した。
…事の起こりは、今朝まで遡る。
連休を利用して帰って来た凛と、今日は出掛ける予定になっていた。
久々に遠出するか、と昨夜持ちかけたのはオレの方だったのに、目覚めた時には既に、太陽は真上。
勿論謝ったが、凛は全く気にした様子も無く、
寧ろ、疲れてそうだから、起こさなかったのはオレだし、気にしないで下さい、なんてアッサリ許されてしまった。
その後、普通に家でのんびりしていたが、凛は不満な様子を微塵も見せず、いつも通り。
元々我が儘を言う奴ではなかったが、
オレが悪い時くらい、もっと責めてもいいのなぁ、と少し寂しく思った。
我が儘をもっと言って欲しい。
我慢なんて、させたく無い。
拗ねたり怒ったり甘えたりして欲しいってのは、
オレの、エゴか？
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