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Under
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「…何か欲しいもん、無いか?」


そう言って黒さんは、心配そうにオレを覗き込んだ。


動けないオレは、苦笑しながら、かぶりを振る。


オレの座椅子と化している黒さんは、後ろからオレを抱えたまま、不安げな表情で、オレの額に手をあてた。


「熱は…無いな。」


ホゥ、と安堵の息をつく黒さんに、オレは苦笑を深くする。


「大丈夫ですよ。…心配性だなぁ。」


すり、と甘えるように、黒さんの胸に凭れかかると、黒さんは、オレの頭を引き寄せ、チュ、とキスをした。


「心配するのは当たり前だろ。…まぁ、オレのせいなんだけどな。明日の夕方には送って行くから、それまでゆっくり休んでろ。」


「…………。」


帰りの話になり、オレは無言で俯いた。


…そうだ。


また、この人と、離れなきゃならないんだ。


途端に、鬱々としだしたオレに、黒さんは、優しく目を細める。


「……りぃ?」

「…………はい。」

「…オレと、離れんの、嫌か?」


「……当たり前、です。」

帰りたく、ない。
そうボソリと呟くと、黒さんは嬉しそうにオレの髪を撫でた。


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