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※黒さん視点です。


凛は、体の向きを変え、オレを見上げて、ポロポロと涙を零した。


「…や、だよぉ…、くろさんっ…」


…やべぇ。


どうやら虐めすぎたようだ。


マジ泣きしながら、オレにしがみ付くように、首に腕を絡めてくる凛に、オレは内心慌てつつも、抱え直すように、彼を持ち上げた。


「…悪い。ごめんな、凛。……もうしねぇから泣き止んでくれ。」


安心させる為に、笑い掛けながら、凛の涙を拭うように顔中にキスを落とすと、凛はまだ、フルフルと子供のように、首を左右に振った。


「…や、だ。」


…どんだけ怯えさせてんだ、オレ。


「…だから、もうしねぇって。…ごめん。」


自己嫌悪に陥りながら、オレは凛に重ねて謝るが、凛は懸命に首を振って、オレの首にしがみ付いた。


「…違う。」


「……凛?」


小さく呟かれた言葉を訝しんで、問い返すように名を呼べば、凛は顔をあげ、至近距離で、オレと瞳を合わせる。


「……!」


間近に見るその表情は、息を飲む程に、綺麗で淫らだった。


潤んだ瞳も、艶めいた唇も、上気した頬も、ひそめられた柳眉も、全てが、オレを誘う。
獣のように、ただひたすらに欲情した。


けれど、何よりもオレを煽ったのは、次に、凛の唇から告げられた、言葉、だった。


「…嫌、なのは、……貴方がいるのに、一人でする事。……止めるのも、いや。…………っ、……やめちゃ、やだ。触って…?黒さん。」
「っ…!!」



オレは、噛み付くようにキスをして、凛の華奢な体を、ベッドに押し倒した。


それから先、細かい事なんて覚えていない。
…貪るように、凛に溺れた。


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