Under
3
※黒さん視点です。
「…りぃ、」
「っ!?」
そっと忍び寄り、後ろから抱き締めるのと同時に声を掛ければ、細い体は、驚愕にビクリと跳ねた。
「…く、ろさん…?」
オレを見上げてくる凛の目尻にキスを落とし、逃がさないように抱き込めば、凛は、見られてはいけないものを見られた子供のような、悲壮な顔をする。
「ただいま。」
「………、っ」
可哀想な位、顔を真っ赤にしながらも、罪悪感いっぱいな凛の顔に、ベタベタ甘やかしたい保護欲と同時に、滅茶苦茶に泣かせたい嗜虐心が湧いた。
「…続きは、しねぇの?」
「っ!!」
自分のもので濡れた凛の手を掴み、指を辿るように這わせる。
「…ち、違」
混乱しながらも、凛はフルフルとかぶりを振る。
自分が、何を言いたいのかも、何を否定したいのかも、きっと良く分かっていないんじゃないだろうか。
「…違くないだろ?…さっきまで上手に出来てたじゃねぇか。」
「…や、」
後ろから、凛の耳を食みながら低く囁くと、凛の瞑った目尻から、ポロリと真珠のような涙が零れた。
ゾクリ、と背筋に、甘い痺れが走る。
可愛い可愛い、オレの凛。
食べてしまいたい程、に。
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