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黒さんは、胸を撫でていた手も下ろして、両手でオレのものを包み込んだ。

「ふっ…あっ」


ビクン、とのげぞるオレの耳を、黒さんは甘噛みし、ピアスごと耳たぶを舐めあげた。

「っん、」
「…オレのやったピアス、ちゃんと付けてんだな。」

黒さんは、嬉しそうにオレの耳に吹き込むように囁いた。

「…黒さん、が、…んっ、外すなっ…て、言ったんじゃない…で、すか…。」

ある日唐突に黒さんは、片手にピアッサー、片手に小さな箱を持って帰って来た。

箱の正体は、小さなサファイアのピアス。
やるから、穴、開けさせろって…ちょっとポカンとしちゃったよ。

「虫除けだ。…お前に穴開けていーのは、オレだけなんだよ。」


…ワケ分かんない。
でも、何も言われなくても、貴方から貰ったものを、オレが外すワケないけど。


「…ちゃんと、分かってるか?」

ちょっと拗ねたみたいに、黒さんは呟いた。

…何かちょっと可愛い。

肩越しに振り返って、少し高い位置にある、黒さんの顎に、チュッてキスした。

「…黒さんなら、何されてもいいですよ。」

照れくさいけど、大好き、って気持ちのままに、笑ってそう言うと、黒さんは、ビックリしたみたいに、目を瞠った。


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あきゅろす。
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