Under 5 ドサッ 「…っ!」 オレは少々乱暴に、ベッドに落とされた。 痛くは無いが、何事かと目を丸くしていると、直ぐ様、黒さんはオレの上にのしかかってきた。 「黒さんっ!?」 慌てて押し返そうとすると、腕を掴まれてしまう。 「っ…!」 至近距離の黒さんの顔を見て、オレはギクリと身を強ばらせた。 強烈な怒りと苛立ちに彩られた漆黒の瞳に射竦められ、身動きすら取れない。 ―――野性の猛禽のような獰猛な目が、真直ぐにオレを覗き込んでいる。 「……くろ、さ…んぅっ」 貪るように、荒々しい口付けが落とされた。 強引に歯列を割って、黒さんの舌が口内に侵入してくる。 舌を深く根元から絡めとられ、息苦しさに目を開けたオレは、目を見開いた。 「っ…!」 黒さんは目を開けたままだった。 オレの口内を蹂躙しながら、視線でも絡め取るように、オレの瞳から視線を外さない。 ずっと、あんな瞳で見られていたのかと思った途端、背筋を甘い痺れが走った。 「ふぁ…っむ」 息苦しくて、空気を求め逃げるオレの唇を、黒さんが追う。 大きく吸い込んだ途端に塞がれ、唇を食む。 合わせられた唇と、絡められた指先から、いつもより高い黒さんの体温が流れ込み、緩やかにオレを侵食する。 . [*前へ][次へ#] [戻る] |