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暗幕を片手で押し上げ、部屋の中に入ってきたのは、目も眩むような綺麗な顔立ちの、長身の男。


口角をあげ、形だけ笑みをつくっているが、宵闇のような藍色の瞳は、全く笑っていない。


オレは蒼白な顔で椅子に座ったまま、ずり、と後退った。



「……か、カイチョ…。」


まままま……マズイー!!!


オレが脱出経路を頭の中ではじきだしている間にも、無情にバサリ、と暗幕が下ろされ、会長はゆったりとした足取りで、オレに近付いてきた。


「…お前んトコは、確かイメクラ喫茶じゃなかったか?」


い、一応、コスプレ喫茶です。
大差ないけど。


「いつの間に、シスターによる懺悔プレイ付になった?」


「……えーと、これにはワケが……てゆうか、プレイって言うな…。」


反論も、普段と違って弱々しくなってしまうのは、しょうがないと思うんだ。
…だって眼力ぱねぇ。


コツ、と足音を響かせ、オレの前に立った会長は、オレのベールに手を伸ばした。


それに恭しい口付けを送るように口元に持ってきた会長は、間近で、凄艶な笑みを浮かべた。


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