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慌て武藤の後を追っかけようとして、テレビが付けっ放しになっていた事に気付き、オレはリモコンを手にした。


―♪

「…?」


消す寸前、速報の音に、オレは手を止める。


『低気圧の影響で、関東地方全域に、大雨警報。深夜には落雷の恐れあり。』


「っ!」


テロップを読んで、オレは息を飲む。



………もしかして。



もしかしなくとも、武藤が、ずっとここに居てくれて、尚且つ泊まってくれるのって、このせい?


オレが、雷嫌いだから。
…苦手だって、知ってるから?



「………。」


オレは思わず笑う。


だって。


何も言わずに、恩をきせるでもなく、ただ傍にいてくれるなんて―――。


格好良すぎでしょ?
武藤。


緩む口元を押さえながら、オレは寝室の武藤を追うべく、テレビとライトのスイッチをオフにした。


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