Sub
6
「………ぃ。」
……んー…。
「…おい。」
ペチペチ。
うー…。痛い…。
「起きろ。凛。」
むー…武藤…?
「……後5分寝かせてー…だーりん……。」
「………。」
ギシッ
「凛…。」
「!?」
耳元に直接吹き込まれ、オレは、ゾワリと体を震わせた。
「…いいぜ?寝てろよ。…朝の営みといこぅぜ、ハニー。」
ベロッと耳を舌で舐め、低く擦れたエロい声で囁かれた。
「直ぐ様起きさせていただく所存でありますー!!」
ぜんまい仕掛けのオモチャのように、オレは武藤を押し退け、ベッドから飛び降りた。
顔を真っ赤にして耳を押さえるオレに、武藤は、してやったりな顔で、笑う。
武藤のエロー!!
セクハラ魔人ー!!
「…凛。」
「……何。」
「ミネストローネのリゾット食ぃてぇ。」
「………。」
オレは暫く武藤を睨んでいたが、諦めて深く嘆息した。
「……りょーかい。」
「ブロッコリーは許すが、カリフラワーは入れんな。」
「はいはい。分かりましたよ、だーりん。」
注文つけてくる武藤に、投げ遣りながらも了承の返事を返す。
今日は新妻よろしく、朝から手の込んだ料理を作らせていただきますよ。
ワガママでオレ様で、でもたまに優しい、オレの友達の為に。
.
[*前へ]
[戻る]
無料HPエムペ!